2021年8月4日水曜日

根管治療の複雑さ②

こんにちは!!
九段下にあります加部歯科医院の伊藤です😁

今回は前回に引き続き、根管治療についてお話ししていきたいと思います。

根管を極力傷付けず、感染源になりうる物だけを選択的に除去、消毒する方法とは・・・
ズバリ「マイクロスコープ」の使用です!



マイクロスコープとは歯科用顕微鏡で、今まで見ることができなかった根管の中を直接見ながら消毒することができます。
根管の中はとても複雑で、まるで迷路のように入り組んでいます。
それらを直接見ることで、綺麗な部分は傷付けず、汚れや異物のみを選択的に除去することができるのです。
当院では、最低でも10倍以上に拡大することで、肉眼では発見できないような根管のつまりや、分岐した副根管等を発見し、消毒することで再感染、再治療を極力防ぐ取り組みを行っております。

しかしながら、マイクロスコープを適切に使っても、根管治療の成功率は100%にはなりません。
その一番の理由が、根管に入ってしまったヒビや穴です。
そのヒビや穴がわずかなものでも、外部からの感染源はそこから侵入し、根管の再感染を引き起こします。
もちろん特殊な接着剤やレーザーを用いて修復していくのですが、それを生体が許容してくれるかどうかは、やはり経過観察していくしかありません。

ちなみに当院では、マイクロスコープを用いて根管治療をした場合、その映像を毎回録画しており、治療後にはその映像をご覧いただきながら、その日の治療の流れを説明しています。

外から見えない所ではありますが、その歯の寿命を一番左右する大切な治療ですので、気になる方はぜひ相談してみてください✨